長浜不思議通り
舞鶴のレトロビル界のトップを張る大禅ビル(福岡市 舞鶴 賃貸オフィス)!
と、言いたいところですが、
実は大禅ビルと同じ・・・
いや、それ以上のレトロ使い、「オシャレ×レトロ」とも言うべき穴場のスポットが舞鶴には存在するのです。
それがここ、新長浜横丁。
長浜の鮮魚市場のすぐ傍にある築60年以上は経つ「新長浜ビル」の、その更に中を通る敷地内の小道です。
道をぎゅっと挟むかのようにビルの外壁が両側にそそり立って、電線などが道の上空をまたがる様はいかにもレトロを醸し出しています。
鮮魚市場に近いこともあり、道両側の一階は昔から喫茶店や寿司屋といった通の人が通う隠れ名店が軒を連ねております。
昭和の懐かしい飲み街の風貌をいい感じに残してくれています。
さしずめ人情通りといったところでしょうか。
ただ、新長浜横丁の魅力はレトロだけではありません。
なんと若者向けのファッションブティックやセレクトショップ、手作り靴屋さん、設計事務所など
私のような庶民にはちょっと身構えてしまうくらいのオシャレでアンティークな店も並んでいるのです!
昔と今の不思議なクロスオーバー・タイムスリップ。
天神や博多に比べて人の流れは小さいかもしれません。
でもここの横丁は独自の個性で新しい人の流れを創り出していて、ローカルな不動産による小さな革命と言ってもいい。
規模とかではなく、人の心を拾える不動産、実に素晴らしいではないですか。
それはまた、大禅ビルのありたい姿でもあります。
しかし、残念ながらこの新長浜ビルも、老朽化や耐震性の問題で取り壊しが決定されたそうです・・・。
地元民から密かに愛されてきたこの横丁も、そう遠くない未来に幕を下ろしてしまう。
個人的に非常に思い入れが深い場所で、忙しい日々の中でもここを歩くと不思議とリラックスできて考えが整理される時も多々ありました。
それだけに、また一つまた一つお店が移転ないし閉店していく様子は、あたかも老人の人生が終点に近づきつつあるように見えて、一糸の切なさがよぎってしまう。
実はこの通りには正式名称はなく、「新長浜横丁」は物件の入居者たちが勝手にそのように呼び始め、次第に名前として定着していったのだそう、
だからここはみんなの横丁、思い出の横丁なのです。
そのような「場の記憶」をせめて残そうと、ご近所さんとして記事にさせて頂いた次第です。