―屋上防水工事・防水層塗り―
引き続き大禅ビル(福岡市 舞鶴 賃貸オフィス)の屋上防水工事についてです。
さて、コーキング剤の塗布が終了したところで、いよいよ防水層塗りの工程になります。
色々工法はありますが、大禅ビルが採用したのは
特殊なゴムで作られた厚みが均一なシートを駐車場いっぱいに敷きつめ、その上からウレタン塗料を塗ってウレタン塗膜を形成するという方法です。
シートを一層だけでなく数枚敷き、そこから柄の長いローラーで塗料を丁寧に塗り込んでいき防水層を形成していきます。
これでもか!
というぐらいに丁寧に何度も塗り重ねる姿が几帳面な職人さんの雰囲気を醸し出しておりました。
大禅ビルの屋上駐車場は一日を通して車の往来があるため、1層ではなく、高速道路並みの3層の防水層を塗りました。
これにより継ぎ目のない防水層が形成でき(密閉した液体が外部に洩れない、または内部に液体が流入しない性質を「水密性」と言います)、
結果、高い防水性が得られるのです。
防水工事は建物の資産価値の維持にとって、そして何よりもご利用頂いているテナント様にとって大事な工事です。
雨水が建物内部に浸入すると、柱の腐食や悪臭などのさまざまなトラブルを引き起こします。
鉄筋建築の場合、コンクリートの細かい割れ目から骨格にまで水が浸透すると鉄筋が錆び、強度に問題が出る上に、ヒビ割れや爆裂によるコンクリート片の落下、タイルの剥離の原因となることもあるのです。
雨漏れを起こしている状態は、単に見た目が嫌といったレベルの問題に留まらず、目に見えない壁の内側で安全問題を引き起こす可能性だってあります。
それに屋上の駐車場は見ての通り、一戸建てに多く見られる勾配屋根ではない平らな陸屋根であるため排水しにくく、水がたまり安い傾向がありますので、なおさら水漏れ対策に気を遣わなければなりません。