―簀子公園―
住宅街にある福岡の歴史を刻んだ公園
前回レポートした、簀子小学校跡地に隣接する公園です。
大型の複合遊具、ブランコ、小さな子供も遊べる揺れる動物や木陰ベンチと広場、ボール遊びができるフェンスで囲まれたグランドがあります。
近くには、某有名レストランガイドで星を獲得しているお店や行列ができることで全国的にも有名なレストラン、また、スーパーや商店街もあり住宅街にある憩いのスポットです。
隣の簀子小学校跡地と合わせて、地域のイベントにも使われています。( 灯明ウォッチング in 簀子 2017)
また、簀子地区周辺には神社仏閣も多く、福岡の歴史を感じられるエリアでもあります。
そして、この公園には、福岡大空襲の戦災慰霊碑があります。
ウラ側には碑文が刻まれていました。
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昭和二十年六月十九日夜ノ大空襲ニ依リ
簀子校区内ニテ百七十六名戦災犠牲トナル
依ッテココニ校区内生存者有志相計リ供養塔ヲ建立ス
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簀子校区は2軒を残して全ての家屋が全焼するなど被害が大きな地区でした。
公園と小学校を仕切る古い赤煉瓦の壁には、一部取り壊されその後補修されたという痕が残っています。
公園南側に隣接する圓應寺が、引き取り手のなかった地区の犠牲者を赤煉瓦に開けた、この穴を通し、圓應寺の無縁仏地蔵尊のみもとに埋葬し、すべての戦災死者の供養をしたということです。
2013年度の簀子小学校閉校時に、撤去される予定が、住民の要望により、元々は高さ1.3メートルあったものを、地震での倒壊を避けるために高さ40センチに改修して保存したそうです。
(西日本新聞より)
福岡大空襲の詳細は、wikipedia等にて知ることができますが、弱者が犠牲者になる戦争の非人間性、残虐な行為は、過去、現在、未来でも変わりません。
尊い命を守る平和の大切さを学ぶこと、また、時代の流れとはいえ、悲しい歴史も経て築かれてきた平和な現代を次世代へと繋いでいくことも、今を生きる私たちの務めではないかと考えました。
公園では、元気に子供たちが遊んでいます。
私もブランコに揺られて、身近にある大切なモノに気づかされた一日でした。