玄関階段追加工事
私が大禅ビル(福岡市 舞鶴 賃貸オフィス)に入社した2014年9月からずっと実施したかった工事の一つが正面玄関階段の補修工事です。
大禅ビル正面玄関の階段は特に1段目が高く、なのに手摺りも設置されてないため、特にご年配の方にとって優しくない設計でした。
それに対して、少し歩いた側面玄関の階段の段差はそこまで高くもなく、手摺りも設置されています。
そういう現状も鑑みて、他に実施せねばならない工事を優先してきた結果、正面玄関は長らくそのままになっていました。
思い切ってスロープに出来ないか?当時の社長であった父に思いをぶつけてみた所
「気持ちは分かるが、これだけの傾斜の階段をスロープにしようとした場合に公道との兼ね合いでバリアフリー新法に引っ掛かってしまうんだよな。
スロープの傾斜が基準値以上あると、例えば車椅子の方がかえって事故に遭うことにも繋がり兼ねないという事実もある。」
という回答が返ってきました。
ハートビル法とは高齢者、身体障がい者の方が円滑に利用できる建築物の建築促進に関する法律で、
その中にスロープの勾配に関する定めがあります。
勾配が急過ぎるスロープは、かえって危険なのです。
予算だけではなく、そもそもビル構造上、安全な勾配を設置できないからそのままになっていたのです。
これは困った。が、今の所打つ手なしが・・・。
そんなもやもやの気持ちでずっと過ごしていましたが、私が父の会社を引き継いでまもなく、ある日当ビルのテナント様でもあります公証役場の方に
「この正面玄関の段差は何とかなりませんか?
せめて、1段目の高さをもう少しさげて貰って、中央に手摺りなどあれば良いのですが・・・。
ご利用のお客様から要望を受けまして」
とご要望を頂きました。
テナント様が要望を口にされているということは、それだけ望まれていらっしゃるということ!
これは何とかせねば!
早速弊社の取引先の一級建築士のK様に確認致しました。
すると
「それでは、1段目の下にモルタルでもう1段造作し、階段の中央に手摺りを設置してはいかがですか?
スロープ工事までは出来ませんが、これだけでもかなり上り下りは楽になると思いますよ」
という何とも有り難いご助言を頂きました。
早速、弊社会長と顧問税理士法人担当者の決済も得て工事を実施!
写真の通り、なかなか良い感じに仕上がりました。
この工事が大禅ビルにお越しの皆様の笑顔に少しでも繋がればこの上なく嬉しく存じます!