島根県―どじょう掬い
大禅ビル(福岡市 天神 賃貸オフィス)として福岡市ビルディング協会の研修旅行に参加し、島根県に行って参りました!
島根に伝わる「どじょう掬い」。
なんのこっちゃい?
まさか、本当にどじょう掬いを舞台でやるの?
と、最初は思いましたが、
島根県安来市に伝わる民謡・安来節(やすぎぶし)で踊られる伝統舞踊だそう。
いやあ、正直、いわゆる郷土芸能たぐいの踊りは、久しく目にしておらず、
かろうじて博多どんたくや盆踊りの記憶があるくらいで。
要するに私の人生とって、郷土の伝統舞踊というジャンルはそこまで重要な立ち位置を占めてないわけです。
わざわざ劇場で郷土の踊りを見る価値って?・・・なんて不遜にも思っている自分がいたのですが、
いやはや、この「どじょう掬い」。
かなりレベルが高い!
ひょっとこお面に、頭には青い水玉模様の手ぬぐいをかぶり、笊を持ってどじょうを掬うさまを踊る。
出で立ちは田舎っぽさ全開でも、踊りの手の表情や動作の一つ一つがとても洗練されていて、磨かれたハイセンスな滑稽さにただただ、感嘆。
リズミカルな唄と、変則の利いた踊りとの噛み合わせも実に完成されていて、素人がちょっと練習すればできるような難易度ではありません。
聞けば、どじょう掬いは大正から昭和初期にかけて一大ブームとなって日本全国を席捲した過去があるという。
確かにこの踊りなら全国区になってもおかしくはないなあ・・・。
観れば観るほど味わいが深いではありませんか。
万人が楽しむのに耐えうる素朴な深みを、どじょう掬いは持っていますね。
あるいは多くの観客の目に晒されることによって、内輪で楽しむ郷土の踊りからお金を払ってでも観たくなる芸術にまで自身を昇華させてきたのかもしれません。
思わぬ出会いで、改めて島根の奥深さに感じ入った次第です。