―クレイアニメ制作―
クレイ作成その3
さて、前回に引き続きレンタルオフィスの大禅ビル(福岡市 舞鶴 賃貸オフィス)が取り組ませて頂いた一大(?)プロジェクト・クレイアニメの制作秘話に迫っていきます。
全11工程の内の今回は「クレイ作成その3」ということで、中盤の戦い?についてお伝えします。
シナリオを書く段階から、おそらく膨大な作業は発生するだろうな・・・・・・
と予想しておりましたが、実際に作業に始めて間もないうちに
「これ、真面目に考えて、終わらないのでは?」
という企画倒れの未来予想図がメンバーの脳裏をよぎったわけです。
とにかく、同時進行できる作業は進めていこう!
粘土で撮影素材を作成する傍ら撮影も開始!
が、この撮影に関しても、想像を遥かに超えて過酷であることを実感するはめになります。
なんせ1秒の動きを表現するのに10枚の写真を撮影せねばならず、
1分間の動画には600枚の写真が必要であり、
今回の動画は約7分ですので、約4,200枚の写真、つまり4,200カットが必要になるという結論です。
絵コンテの段階である程度カット数は把握していたものの、いざ手を動かすようになると、
この4,200カットという数字をあまりにも甘く見すぎていたと痛感致しました。
例えば、表情の微妙な変化を表すためには1カットごとにクレイに手を加える必要がありましたし、
パラパラ漫画のようにカットの人繋がりの動きがしなやかに動いて見えるかどうかを都度細かくチェックもしなければなりません。
どこか不自然な動きを発見したら、その時点でそこから撮影のやり直しや素材の作り直しからやらないといけません。
恐ろしい程に神経を要する作業である上に、制作メンバーは殆ど素人という致命的な現実が横たわります。
慣れである程度スピードは上がるものの、工期ないに終わる想像を描くまでには至らず、
インターン生は日に日に精神的に追い込まれていき、表情も暗くなる一方でした。
そんな時にこそゴールの見直しをするのがマネージャーの役目。
特にインターン生のインターン期間中に仕上げられる切りの良い作業を整理、改めてゴールを設定し直しました。
その後、彼らは見事に工期内に作業を完遂させました。
そして残った作業の部分は社会人が引き続き担当していきます。
とは言え、人数も減ったうえこちらも素人集団。
私たちの誰もが修行僧の心持ちとなり、とにかく、とにかく、手だけが休まずに動かし続けたのでした。